VINCENT & GALLERY
河井工房三代展
2022.04.20

2022.5.1SUN – 5.8SUN
河井工房三代展
 
 

受け継がれる京焼民藝

     

⺠藝運動を牽引した陶芸家、河井寛次郎の甥、河井武一を初代と する河井工房は、⺠藝が持つぬくもりと実用性を両立した独自の 京焼⺠窯を作り続けています。

     

初代河井武一は、1927年より叔父河井寛次郎の下にて作陶を修行。以降、寛次郎が没するまで40年近くにわたりその指導を受け、呉 須、辰砂、飴釉、鉄釉など寛次郎の⺠芸芸術を継承しました。

     

続く、二代目河井透も 父・河井武一と大叔父である河井寛次郎に師事。 そして河井家が育み、高めてきた技法の数々は、現在三代目 となる河井亮輝の作陶に受け継がれています。 
 

 
  
 

民藝に宿る健全な美

     

民藝運動は、1926(大正15)年に柳宗悦・河井寛次郎・浜田庄司らによって提唱された生活文化運動です。当時の工芸界は華美な装飾を施した観賞用の作品が主流でした。そんな中、柳たちは名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語りました。

     

そして、各地の風土から生まれ、生活に根ざした民藝には、用に則した「健全な美」が宿っていると、新しい「美の見方」や「美の価値観」を提示しました。工業化が進み、大量生産の製品が少しずつ生活に浸透してきた時代の流れも関係しています。失われて行く日本各地の「手仕事」の文化を案じ、物質的な豊かさだけでなく、より良い生活とは何かを民藝運動を通して追求したのです。 
  
 

今にシンクロする価値観

     

2020年の秋、隣県岡山の作家とともに展開した備前焼、郷原漆器に続くギャラリー企画の第二弾です。違いの地を行き交い、互いの生活に根ざす喜びと美意識を重ね、現代に同期する価値観を共有しました。京焼民藝、河井工房の当代、河井亮輝氏の作品に加え、河井家三代にわたる作品を併せてご紹介します。民藝芸術のあり方、未来に輝く美のかたちを感じてください。 
  
 

VINCENT&GALLERY
河井工房三代展

日時:2022年 5月1日(土)~5月8日(日)
※5月4日(水・祝)も営業
各日:12:00~20:00
場所:Vincent&mia
問:082-247-6023 Vincent&mia 
 

企画: ONE PLUS ONE株式会社、Art agent Kaïchi    
   
 
関連ページ>
「REIWA ROMAN」
  
   
 

  
 

河井 武一

     

1927年より叔父河井寛次郎の下にて作陶を修行。以降、寛次郎が没するまで40年近くにわたりその指導を受け、呉須、辰砂、飴釉、鉄釉など寛次郎の民芸芸術を継承。1976年、京都・亀岡市に南丹窯(登窯・ガス窯)を築く。 
  
 

  
 

河井 透

     

父・河井武一と大叔父である河井寛次郎に師事。「ものづくりは修験者である」「陶芸をしたくてもできない人もいる中、自分は作ることができる。世の中の人に使ってもらえる作品を作ること」「楽な仕事はない。不平不満は言わず、仕事の中から喜びを見つけること」の3つの教えを守り、独自の造形と文様が施された作品を亀岡の登り窯で作り続けています。 
  
 

 
 

河井 透

     

河井家が育み高めてきた技法の数々は、三代目となる河井亮輝の作陶に受け継がれる。京都の陶磁器は細分化された分業制が一般的だが、南丹窯ではひとりですべての作業を手がけるため、その作風が際立つ。茶陶から食器、花器までを幅広く手がけ、現代の民藝作家として精力的に作陶を続けている 。    
   
 

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